うちの子ってもしかして発達障がい?と不安になったことありませんか?

「これうちの子ってもしかして発達障がい…?」
子どもの発育の遅れや目立った行動が気になるとこんな心配をされるかもしれません。

発達障がいは、生まれつき脳に何らかの機能異常があることが原因で、幼児のうちから行動や情緒が多くの人と違っている状態のことを指します。同じ障がいでも現れ方の特徴が違ったり、いくつかの発達障がいを併用していたりすることもあります。

発達障がいの特徴や対処法についてご紹介しますので、お心当たりがあるところがないか、ぜひチェックしてみてください。

発達障がいの子どもにみられる特徴


発達障がいは、注意欠陥・多動性障がい(ADHD)、自閉症スペクトラム障がい(ASD)、学習障がい(限局性学習症、LD)の3つに大きく分けられます。

注意欠陥・多動性障がい (ADHD)の特徴


発達年齢に比べて落ち着きがない、思いついたことをよく考えずに即座に行動してしまう(多動性、衝動性)、注意が持続しにくい、作業にミスが多い(不注意)といった特性があります。
多動性、衝動性と不注意の両方が認められる場合も、いずれか一方が認められる場合もあります。

例えば「授業中、じっと座っていられない」「過度におしゃべりをする」「忘れ物が多い」「片付けが苦手」などがあります。

自閉症スペクトラム障がい(ASD)の特徴

自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを読み取ったりすることが苦手です。
興味の範囲が狭く、特定のことに強い関心をもっていたり、こだわりが強かったりするといった特性があります。
また、音や光などの感覚刺激に対して極度に過敏、又は鈍感です。

例えば「表情や話しぶり、視線などから相手の気持ちをくみ取ることができず、空気が読めない」、「何かをするときの方法や手順、物の並べ方などに強いこだわりがあり、いつも同じでないと気が済まない。」などがあります。

学習障がい(限局性学習症、LD)の特徴

知的発達には問題がないのに、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」のうち、特定のものの習得と使用が難しく、他の子と同じ通常の勉強方法ではなかなか理解できません。

例えば「文章の音読に時間がかかる」「暗算ができない、計算のときに指を使わないとできない」などがあります。

発達障がいの子どもが伸びるアプローチとは

ADHDを持つ子どもは、その特性が要因で誤解や叱責を受けることが多く、自己肯定感が低くなりがちです。
また、忘れないようにしようと思っているのに何度も忘れてしまうなど、同じ失敗を繰り返してしまう傾向があります。

しかし、これはしつけが悪いからでも努力が足りないからでもなく、脳の機能の偏りによるものです。
その子の気持ちに寄り添いながら一緒に解決策を考えていきましょう。

(例) 我慢を楽しみと関係づけ、宿題が終わったら遊んでも良いことにする
守るべきこと、やってはいけないことを子どもと決めて、できたらしっかりと褒める

A S Dを持つ子どもは、「どこで」「なにを」「どのように」といった見通しが分からないと不安を感じます。それらの情報は写真やイラスト、色分けなどを使って「見える化」しましょう。混乱を防ぐことで、落ち着いて生活をすることができます。

(例)「ちゃんと座って」ではなく、「前を向いて座ろう」とできるだけ具体的な声かけをする
話し言葉で理解することが難しい場合は、絵や文字などを使って視覚的に伝える

学習障がいを持つ子どもは、「やればできるのに努力が足りない」と思われがちです。
周囲がそういうきもちでいると本人もそうと思い込み、頑張ってもできない自分に落ち込んでしまいます。
何に困っているのかを見極め、子どもが苦手なことに合わせた工夫が必要です。

(例)音読するときに1文字ずつぎこちなく読む傾向がある
→目でものを追う力が弱いのかもれないと原因を探る
→文章にラインを引く、注視しやすい教材を作る等、その子に合った工夫をしてみる

発達障がいを持つ子どもはどうしたら生活しやすくなるの?

発達障がいの状態にあると良好な人間関係を作ることが難しくなります。
すると、周囲の工夫や理解があれば素晴らしい経験になるはずだったことが、ただの失敗の連続になってしまいます。
こういった状態が続くと、親子共に自信をなくし、生きづらさを感じながら生活することになります。

また、発達障がいは単体ではなく複数が重なっている場合も多くみられます。
例えばADHDと学習障がいが重なっている場合、勉強が苦手で集中力も途切れやすいことがあり、学習面での手厚いサポートが必要です。

植物の種には土や水、栄養、太陽などの適切な環境が大切です。
発達障がいを持った子どもにも、適切な関わり方や人間関係、環境が必要なのです。

「うちの子、発達障がいかも?」と思ったら一人で抱え込まず、かかりつけ医や自治体の発達相談窓口に相談しましょう。

当教室でもご相談を承っておりますので、お気軽にご連絡下さい。